C/2023 A3 紫金山(ツチンシャン)・アトラス彗星が近日点を通過!
昨年の2月に発見されたC/2023 A3(ツチンシャン・アトラス)彗星が9月28日の未明に近日点を通過します。
この彗星は、発見後の予測で「世紀の彗星」と呼ばれるほど期待されました。
しかし、今年の7月にアメリカの天文学者の査読前論文で「紫金山・アトラス彗星の避けられぬ終局」というタイトルから彗星崩壊か・・・というウワサが一気に広がりました。
その後、彗星は消滅していないことが確認されたものの、当初0等級まで明るくなると期待されていた光度が2等級まで下方修正されました。
10月9日までは太陽の西にこの彗星はありますので、夜明け前が観察の時間帯になります。
ただ残念なことに日本からは、高度が低く見える期間も短くて観測条件にはあまり良くありません。
一方、10月10日から舞台を宵の頃の西天に移しますが、徐々に光度を下げながら東側に移動していきます。
現状の予測では、10月15日に3等級まで光度を落とすと考えられています。
彗星が長い尾を伸ばせば、明けの空で彗星本体が昇る前にその尾が空に突き出ているのが見られる可能性はありますが、現状ではその可能性は低くそうです。
観察に適しているのは、10月12日頃から10月末頃までの宵の空となります。
10月20日には4等級まで光度を落とし、10月31日には6等級になると予想されていますので、その変化を是非観察してみてください。