細い月と彗星と木星の共演
12P/ポン・ブルックス彗星が明るくなってきました。
この彗星は、1812年7月12日にフランスの天文学者ジャン・ルイ・ポンによって発見され、その後1883年にウィリアム・ロバート・ブルックスによって独立して再発見されたハレー型周期彗星(公転周期:約71.3年)です。
12P/ポン・ブルックス彗星は、りゅう座流星群の母天体としても知られています。
今年は、約71年振りの回帰となりますが、4月中旬には光度3.9等の明るさ(肉眼等級)に達すると予想されています。
今年の4月9日には北アメリカ方面で皆既日食がありますので、その時には肉眼で彗星を観察できることでしょう。
残念ながら日本では日食とならないため、薄明が残る宵の西空に沈んでいく彗星を見るしかないようです。
ただ、4月10日の宵の頃にはわずかな時間ですが、月齢1.7の細い月と光度-2.0等級の木星の間にこの彗星が入りますので是非ご覧ください。
彗星の明るさは予測できないため確実に見えるという保証はなく、また観測するには双眼鏡や望遠鏡が必要になりますが、約71年振りの回帰を楽しみましょう!